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王城神社(おうぎじんじゃ)は,大国主命(おおくにぬしのみこと)の子でえびす様としてあがめ親しまれている事代主命(ことしろぬしのみこと)をお祀りしています。 古来,えびす様は,市(いち)の売買を守る神として商家の尊崇が篤く,また農・漁業の守護神として崇敬されてきました。王城神社の始まりは,天智天皇(てんちてんのう)四年(西暦六六五年),都府楼が建てられたとき,それまで武甕槌命(たけみかずちのみこと)と相殿で四王寺山に祀られていた事代主命を筑前国衙庄(こくがのしょう)(現在の通古賀五丁目,旧小字扇屋敷)にお移ししたことに由来し,また,王城神社の名称は,王城山(四王寺山)の神として王城大明神と崇め奉られていたことによります(船賀法印『王城神社縁起』)。 その後延喜元(九〇一)年,都府楼南館(榎寺)に謫居(たっきょ)の身となった菅原道真(すがわらみちざね)公をはじめとして,太宰府の盛衰を反映しながらも時の官人,武人たちの参詣を受けてきました。 しかし,神社の長い歴史の中では,戦火の余波をこうむることもしばしばで,たとえば天正六〔一五七八)年には高橋紹運(たかはししょううん)を攻めた秋月勢の兵火にかかって社殿が焼失しました。このときは領主小早川隆景(こばやかわたかかげ)の寄進をうけましたが,宮田の寄進を始めとして氏子村民により祭礼や神社の運営が支えられてきました。 近年では,王城神社は明治五(一八七二)年に旧水城村の村社に定められました。 現在も毎月一日に旧水城地区の各神社代表を交えて月次祭が,また春,夏,秋にはおこもりや夏祭り,宮相撲が行われ,九州で最も古いえびす様と尊称されながら現代を生き続けています。
一,御祭神事代主の尊(ゑびす大神)当社は太宰の護り神として大野山(王城(おおぎ)山又四王寺(しおうじ)山とも云う)に祀られていましたが今より千三百年前この通古賀(とうこが)の扇屋敷(おおぎやしき)に遷(うつ)り御鎮座増ましました九州では一番古いえびず様であります。当時は通古賀は「コクガ」として栄え武蔵長者(むさしちょうじゃ),扇(おおぎ)長者をはじめ官民の尊崇篤く祭事も盛大に行われていたことが昔の文書に詳しく記されています。ご承知の通りえびすさまは福徳円満な神として人々の信仰あつく商売繁盛,五穀豊穣,漁業繁栄其他もろくの御利益が顕著あらせられます皆様のご信仰により益々御神徳が発揚せらるゝ様御由緒に書き添える次㐧であります月次祭(つきなみさい)毎月一日大 祭十二月一日拝殿掲示由緒板
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